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法人携帯・スマホのセキュリティ対策とは、社給端末に保存された顧客情報や社内システムへのアクセス権を、ウイルス感染や紛失・盗難などのリスクから守るための取り組みのことです。個人利用のスマホと異なり、法人携帯は複数の従業員が業務データを扱うため、1台のセキュリティ事故が会社全体の情報漏えいにつながりかねません。
この記事では、法人携帯・スマホに求められるセキュリティ対策の考え方から、ウイルス対策アプリとMDM(モバイルデバイス管理)の違い、主要なセキュリティアプリの比較、導入時の注意点まで解説します。
- 法人携帯にセキュリティ対策が必要な理由
- ウイルス対策アプリとMDMの役割の違い
- 法人携帯向けセキュリティアプリの選び方
- 主要なセキュリティアプリ・サービスの比較
- 導入時に見落としがちな注意点
法人携帯にセキュリティ対策が必要な理由
営業担当者が使う法人携帯を紛失してしまった——そんな一件が、会社全体の情報漏えいにつながることがあります。
社給端末には顧客の連絡先や取引情報、社外秘のメールのやり取り、社内システムやクラウドサービスへのログイン情報など、個人のスマホとは比較にならないほど重要な情報資産が蓄積されているためです。
これらの情報がウイルス感染や端末の紛失・盗難によって外部に流出した場合、取引先への信用失墜や損害賠償、行政への報告義務など、企業として大きなリスクを負うことになります。
個人のスマホであれば被害は本人にとどまりますが、法人携帯では被害が組織全体に波及する点が大きな違いです。
今、法人携帯のセキュリティ対策が急がれる背景
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」組織編では、ランサムウェアによる被害やサプライチェーンの弱点を悪用した攻撃に加え、今回新たに「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が3位にランクインしました。
業務でのAI活用が広がる中、スマートフォンを起点とした情報の取り扱いにも、これまで以上の注意が求められる状況です。
あわせて、2026年7月17日に公布された改正個人情報保護法では、罰則規定の一部が2027年1月17日に先行して施行され、全面施行は2028年7月17日までに予定されています。
今後、法人携帯を含む社用端末での個人情報の取り扱いについても、対応が求められる企業が増える見通しです。
法改正の施行を待ってから対応するのではなく、施行前の今のうちに社用端末のセキュリティ体制を整えておくことが望ましいというのが、法人携帯ドットコムとしての見解です。
ウイルス対策アプリとMDMの違い
ウイルス対策アプリとMDMの違いとは、「ウイルス対策アプリ=端末がウイルスに感染することを防ぐソフト」であるのに対し、「MDM(モバイルデバイス管理)=端末そのものの設定や利用状況を管理・制御する仕組み」であるという役割の違いです。
両者は目的が異なるため、どちらか一方を導入すれば良いというものではありません。
ウイルス対策アプリは、不正なアプリやマルウェアによる感染を検知・駆除することを主な役割としています。
一方でMDMは、複数の社用端末を管理画面から一括で把握し、通信量の管理や端末の設定、リモートでの操作までをカバーする仕組みです。
ウイルス対策アプリだけでは不十分なケース
ウイルス対策アプリだけでは不十分なケースとは、端末の紛失・盗難が発生した場合です。
ウイルス対策アプリはあくまで「感染の防止・検知」が役割であり、紛失した端末を遠隔でロックしたり、内部データを消去したりする機能は基本的に持っていません。
こうした紛失・盗難時の対応は、MDMによるリスク管理機能の領域です。
ウイルス対策アプリとMDMを組み合わせることで、感染防止と端末そのものの管理という両方の観点からセキュリティを確保できます。
法人携帯向けセキュリティアプリの選び方
法人携帯向けセキュリティアプリの選び方とは、個人向けアプリを選ぶ感覚とは異なる、複数台運用を前提とした比較軸を持つことです。主に次の観点で比較検討することが重要です。
- 対応OS数:iOS・Androidの両方に対応しているか、機種混在の環境でも運用できるか
- 管理画面の有無:全端末のセキュリティ状態を一元的に確認・管理できる管理コンソールがあるか
- 価格体系:1台ごとの課金か、台数に応じたボリュームディスカウントがあるか
- サポート体制:導入時の設定サポートや、トラブル発生時の対応窓口があるか
特に台数が多い企業ほど、管理画面の有無と価格体系の2点が運用コストに直結するため、優先的に確認しておきたいポイントです。
主要セキュリティアプリ・サービス比較
「普段使っているノートンやマカフィーを法人携帯にも入れれば十分では?」と考える担当者も少なくありません。
しかし、個人向け製品の多くは複数端末を一元管理する機能を持たないため、台数が増えるほど法人向けのセキュリティサービスとの使い分けが重要になります。
| 分類 | 代表的なサービス例 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 個人向けウイルス対策 | ノートン、マカフィー、ESET、AVG など | 単体端末へのインストールが基本。管理画面を持たない製品が多い |
| 法人向けセキュリティサービス | Microsoft Defender for Business、Trend Micro Apex One など | 複数端末を管理画面から一元管理できる。ウイルス対策に加えて端末の状態把握機能を備える製品もある |
| MDMサービス | Microsoft Intune、CLOMO、LANSCOPE など | ウイルス対策に加え、端末設定・紛失時の遠隔ロックなど端末そのものの管理に特化 |
価格帯は提供事業者や契約台数、プラン内容によって大きく異なるため、導入をご検討の際は各サービスの公式サイトや販売代理店に直接お問い合わせください。
自社の端末数や運用体制に応じて、個人向け製品の組み合わせで十分なのか、管理機能を備えた法人向けサービスが必要なのかを見極めることが重要です。
導入時に見落としがちな注意点
「アプリを導入して終わり」という運用では、思わぬところでセキュリティが手薄になります。
実際の効果は、性能そのものよりも運用面の工夫によって大きく左右されるためです。
特に見落とされやすいのが、次の3点です。
実際、法人携帯の管理実態を調べたところ、社員に端末を貸与して個人管理としている企業が63%を占める一方、会社として集中管理している企業は37%にとどまりました(ビジョン調べ)。
個人管理の割合が高い分、利用ルールの整備やMDMによる管理体制の有無が、セキュリティ対策の実効性を大きく左右します。
- 端末パフォーマンスへの影響:常駐型のセキュリティアプリはバッテリー消費や動作速度に影響を与える場合があります。導入前に実機での動作確認をおすすめします。
- 社員のITリテラシー差:セキュリティアプリを導入しても、不審なリンクを開いてしまう、パスワードを使い回してしまうなど、人的な要因によるリスクは残ります。
- 利用ルールの整備:アプリやMDMの導入だけでなく、私的利用の範囲や紛失時の報告手順など、社内ルールを明文化しておくことが重要です。
法人携帯ドットコムに関してよくある質問
ウイルス対策ソフトとMDMは両方導入すべきですか?
結論として、両方の導入をおすすめします。ウイルス対策ソフトは感染防止、MDMは端末の管理・紛失時対応という異なる役割を担うため、どちらか一方だけでは法人携帯に必要なセキュリティ対策として不十分になりやすいためです。
個人契約のスマホに法人向けセキュリティアプリは導入できますか?
結論として、多くの法人向けセキュリティアプリ・MDMサービスは、契約形態を問わず端末単位で導入可能です。ただし、私物端末(BYOD)への導入には、プライバシーへの配慮や利用ルールの整備が別途必要になる点に注意してください。
法人携帯・スマホのセキュリティ対策|ウイルス対策アプリの選び方と比較のまとめ
法人携帯のセキュリティ対策は、ウイルス対策アプリとMDMという役割の異なる2つの仕組みを組み合わせることが基本です。
- 法人携帯には顧客情報や社内システムへのアクセス権など重要な情報が集まるため、セキュリティ対策が不可欠
- ウイルス対策アプリは感染防止、MDMは端末そのものの管理・紛失時対応を担う
- 選定時は対応OS数・管理画面の有無・価格体系・サポート体制を比較する
- 導入後は端末パフォーマンスや社員のITリテラシー差、利用ルール整備にも注意する
自社に合ったセキュリティ対策の選び方に迷った際は、お気軽に法人携帯ドットコムまでご相談ください。
この記事の著者
法人携帯ドットコム編集部
福元俊輔
福元俊輔
- 役 職
- 関東TMユニット責任者
- 保有資格
- ソフトバンククルー
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