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法人でスマホを契約する際、「どれくらいのデータ容量(ギガ数)が必要か?」は、コストと業務効率に直結する重要なポイントです。
本記事では、法人スマホに必要なギガ数の目安や業種別の使い方に応じた、
最適なプラン選び、ギガの節約術とおすすめキャリアプランまでを詳しく解説します。
法人スマホのギガ数の目安は「5〜20GB」、用途に応じて最適化を
法人契約でスマホを導入する際、月に何GB(ギガバイト)のデータ通信量が必要なのかは、業種や利用シーンによって大きく異なります。
結論から言えば、一般的な法人スマホのギガ数の目安は「月5GB〜20GB」程度です。
社内連絡・メールが中心であれば5GB以下でも足りますが、営業先での地図利用、資料送付、Zoom会議、動画の送信などが発生する場合は、15GB〜30GB以上を検討すべきでしょう。
たとえば、営業職が外出先からZoom会議に参加したり、建設現場のスタッフが写真や動画を頻繁に共有する場合、月20GB以上のプランが望ましいといえます。
一方、経理や人事など内勤メインのバックオフィス職で、スマホの用途が社内チャットやメール程度であれば、3GB〜5GBでも十分です。
業務内容 | 月間の推奨ギガ数 | 主な理由・用途 |
---|---|---|
内勤(メール・チャット中心) | 3〜5GB | 軽い通信のみ |
営業職(資料送付・地図・ビデオ通話) | 10〜20GB | 外出先での業務多数 |
テレワーク(Zoom・Teamsなど) | 30〜50GB | ビデオ会議多用 |
施工・物流(写真・動画送信) | 20〜30GB | ファイル送信が頻繁 |
📌注意:
1人あたり一律20GBなどで契約してしまうと、無駄な通信費が発生している可能性があります。
【基礎知識】1GBでどのくらい使えるの?
まずは「1GB=どれくらいの通信ができるのか」を知っておきましょう。
データ使用量をイメージしやすくするために、1GBあたりで利用できる通信の目安を紹介します。
利用内容 | 1GBの目安 |
---|---|
テキストメール送信 | 約20,000通 |
Webページ閲覧 | 約3,000ページ |
YouTube(HD) | 約1時間 |
Zoom会議(中画質) | 約1.5時間 |
Googleマップ | 約20時間 |
LINE通話・メッセージ | 数千件 |
📌ビデオ通話・動画視聴・クラウド共有などの「重たい通信」はすぐにギガを消費します。社用スマホをこれらに多用する場合は、それを考慮してプランを選ぶ必要があります。
ギガの節約術|業務に支障を出さずにコストを抑える方法
必要以上にギガを使っている場合は、設定や運用を見直すことで通信量を30〜50%削減できることもあります。
主な節約ポイントは以下の通りです。
①動画の自動再生をOFFに
SNSやニュースアプリで自動再生される動画は、知らぬ間にギガを消費します。設定から無効にしておきましょう。
②クラウドの同期をWi-Fi時のみ設定
Google DriveやDropboxなどは、Wi-Fi接続時のみ同期するように設定することで、大量の通信を抑制できます。
③ ギガ消費アプリを可視化・制限
スマホ設定画面からアプリごとの通信量を確認し、不要なアプリの使用制限やアンインストールを行うのも効果的です。
ギガが足りなくなったときの対処法
スマホのギガが不足すると、通信速度が大幅に制限されてしまい、業務に支障が出ることもあります。
法人契約であれば、以下のような柔軟な対応策を取ることが可能です。
- 対処法1:追加チャージ(データ追加購入)
多くのキャリアでは、ギガを使い切ったあとでも500MB単位〜1GB単位で追加購入できます。
例えば、SoftBankの法人プランでは1GBあたり1,100円(税込)程度で追加可能です。 - 対処法2:プラン変更・見直し
繰り返しギガが足りない場合は、月単位でプラン変更を検討しましょう。
通信使用量のログを社内で管理しておけば、過不足のないプラン選びが可能です。 - 対処法3:Wi-Fiの積極利用
社内や拠点、客先でWi-Fiを積極的に活用することで、モバイル通信量を節約できます。
Wi-Fiスポットで自動接続されるように設定するのも有効です。
法人スマホの必要ギガ数についてよくある質問
- Q:法人スマホのギガは余ったら繰り越せますか?
- A:多くのキャリアではデータ繰り越しに対応していませんが、シェアパックや法人向けの特別プランではチーム内での分配が可能な場合があります。詳しくは契約キャリアにご確認ください。
- Q:業務中の動画視聴が多く、ギガが足りません。どうすればいいですか?
- A:業務上必要であれば、通信制限のない大容量プラン(例:SoftBank「メリハリ無制限」)や、**Wi-Fi利用の推進(社用モバイルルーターなど)**がおすすめです。また、端末のアプリ設定で画質を落とすだけでも通信量を大きく削減できます。
- Q:社員全員に同じプランを契約すべきですか?
- A:業務内容により通信量は大きく異なります。営業職と内勤職で通信量が10倍以上異なることもあるため、同一プランは非効率です。ギガ使用量に応じた個別最適化を行いましょう。
- Q:法人スマホのギガは経費にできますか?
- A:はい、法人スマホにかかる通信費は全額経費処理が可能です。月額基本料・オプション・端末代(分割も可)すべて対象になります。ただし、私用利用が多いと一部按分が必要になる場合もあるので、社内ルールを明確にしておくと安心です。
- Q:BYOD(私物端末の業務利用)でもギガ管理は必要ですか?
- A:はい、BYODでも業務にかかる通信費を会社が一部負担するケースでは、使用量の見える化や補助金額の明確化が必要です。企業によっては業務専用SIMだけを支給する方法もあります。