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法人携帯の乗り換え(MNP)で、「法人携帯をそのまま別キャリアに乗り換えたいけど、乗り換え(MNP)ってどうやるの?」や「個人のスマホみたいにオンラインで簡単にできるの?」そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。
実は法人契約の乗り換え(MNP)は、個人契約のようにスマホアプリでポチッとできるわけではなく、法人特有の手続きや必要書類があります。
さらに、乗り換え(MNP)予約番号の取得には発行まで数日かかるケースもあり、思ったよりスムーズにいかないことが多いのが実情です。
この記事では、法人携帯をMNP(番号そのままで乗り換え)する際の必要書類・取得方法・注意点を詳しく解説します。
「ドコモ」・「au」・「ソフトバンク」・「楽天モバイル」・「ワイモバイル」それぞれの違いもまとめましたので、これから乗り換えを検討する企業の方はぜひ参考にしてください。
乗り換え(MNP)とは?番号そのままでキャリアを変える仕組み
MNP(Mobile Number Portability)は、現在使っている電話番号を変えずに、そのまま別のキャリアへ乗り換える仕組みです。
個人契約では一般的ですが、法人契約でも営業用の電話番号を変えたくない企業にとって重要な制度です。
ただし法人契約の場合、個人契約より手続きが煩雑で、法人の契約者本人または正式な代理人しか手続きできないケースがほとんどです。
乗り換え(MNP)のメリット・デメリットを簡単に整理
法人契約で乗り換え(MNP)を利用するメリットとデメリットを簡単にまとめると、以下の通りです。
- 番号そのままでキャリア変更できるので、顧客・取引先への周知が不要
- キャリア変更による通信コスト削減やサービス改善が可能
- 大口回線の契約条件を見直すきっかけになる
- 予約番号の取得に時間がかかる場合がある(即日発行できないケース多数)
- 法人専用窓口での手続きが必要で、オンラインだけでは完結しないことが多い
- 複数回線の一括MNPはスケジュール管理が難しい
このように、乗り換え(MNP)は大きなメリットがある反面、法人ならではの注意点もあります。
法人携帯の乗り換え(MNP)に必要なもの
法人携帯を乗り換え(MNP)する場合、基本的には新規契約に必要な書類+乗り換え(MNP)予約番号が必要です。
- 現在契約しているキャリアから発行した乗り換え(MNP)予約番号
- 登記事項証明書(履歴事項全部証明書・発行から3か月以内)
- 法人印鑑証明書
- 法人代表者の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 代理人が手続きする場合は委任状+担当者の本人確認書類
- 料金支払い用の銀行口座情報またはクレジットカード情報
つまり、新しいキャリアで契約する際の書類は新規契約とほぼ同じです。
唯一違うのは、乗り換え(MNP)予約番号を旧キャリアから事前に取得しておく必要があることです。
乗り換え(MNP)にかかる費用
契約事務手数料
乗り換え先のキャリアを契約する際に「契約事務手数料」が発生します。
契約事務手数料は、新規契約・機種変更など契約種類に関わらず、一律で1回線につき3,850円(税込み)の契約事務手数料がかかります。
端末の残債
こちらは、契約時に携帯端末を割賦・分割支払いをし、乗り換え時に残債がある場合、乗り換え時に一括支払いをする必要があります。端末を一括購入し支払い完了している場合は費用は発生しません。
契約解除料・解約金
2年間契約などの「縛り契約」をしている状態且つ、契約満了を迎える前に乗り換えをした場合、契約解除料・解約金が発生する場合があります。
乗り換え(MNP)予約番号の取得方法(法人契約の場合)
個人契約なら「Myドコモ」、「My au」などのオンライン手続きや電話一本で即時発行できますが、法人契約は手続きが異なります。
キャリアによってはオンラインで取得できず、法人窓口への電話や来店が必要な場合もあります。
法人契約の乗り換え(MNP)予約番号取得の流れ
- 現在契約しているキャリアの法人サポート窓口に連絡
- 契約者情報(法人名・契約番号・担当者名など)を伝える
- 必要に応じて法人代表者または正式な代理人が来店手続き
- 発行依頼から1~3営業日後に乗り換え(MNP)予約番号が発行される
- 予約番号の有効期限(発行日を含めて15日間)内に乗り換え手続きを完了する
つまり、個人契約のように「すぐ発行してすぐ乗り換え」は難しいことが多いです。
代理店担当者に取材したところ、「乗り換え(MNP)予約番号を発行するだけで1週間かかるケースもある」とのことでした。
乗り換え予定日から逆算して、早めに予約番号を取得するのが鉄則です。
キャリア別|法人契約の乗り換え(MNP)予約番号取得方法
キャリアごとに法人契約の乗り換え(MNP)予約番号の取得方法は微妙に違います。
主要5社の違いをまとめました。
キャリア | 取得方法 | オンライン対応 | 発行までの目安 |
---|---|---|---|
ドコモ | 法人サポートデスクへの電話、またはドコモショップ法人窓口 | 不可(法人契約はMyドコモ非対応) | 2~3営業日 |
au(KDDI) | 法人専用サポートデスクに電話で依頼 | 不可 | 1~2営業日 |
ソフトバンク | 法人管理者アカウントのビジネスポータルから申請可能 | 可能(管理者登録が必要) | 即日~1営業日 |
楽天モバイル | 法人担当窓口に電話またはメールで依頼 | 不可 | 1~3営業日 |
ワイモバイル | ソフトバンク法人窓口と同じ手続き | 可能(ソフトバンク管理者IDが必要) | 即日~1営業日 |
このように、法人契約の乗り換え(MNP)予約番号はすぐ発行できないキャリアが多いです。
特にドコモやauはオンライン発行不可なので、法人サポート窓口に電話して発行依頼をする必要があります。
乗り換え(MNP)予約番号の有効期限に注意!
乗り換え(MNP)予約番号には発行日を含めて15日間という有効期限があります。
この期限内に新しいキャリアでMNP(乗り換え)契約を完了させないと、予約番号は失効してしまい、再発行が必要になります。
特に複数回線を一括で乗り換え(MNP)する場合は、契約内容の確認や審査で時間がかかるため、実質的に1週間以内に手続きを済ませるのが理想です。
乗り換え(MNP)後の転入手続きの流れ
旧キャリアで乗り換え(MNP)予約番号を取得した後は、新しいキャリアで「転入手続き」を行う必要があります。
- 予約番号と必要書類を持参し、新キャリアで契約手続き
- 法人契約の審査(1~3営業日程度かかる場合あり)
- 回線切替が完了すると、旧キャリアは自動解約となる
キャリアごとに転入時の必要書類や手順が微妙に異なるため、詳しくは下記の記事で解説しています。
法人携帯乗り換え(MNP)のよくある失敗例
- 予約番号を取得するのに数日かかることを想定していなかった
- 代理人が乗り換えに行ったが委任状がなく手続きできなかった
- 複数回線の電話番号管理が曖昧で番号が入れ替わってしまった
- 有効期限ギリギリに手続きして1台だけ契約間に合わなかった
これらを防ぐには、余裕を持ったスケジュール管理と事前準備が必須です。
特に大口回線の乗り換え(MNP)は、自社だけで進めるより法人携帯専門の代理店に任せる方が安心です。
法人携帯の乗り換え(MNP)をスムーズに進めるコツ
- 現在の契約情報(法人名・契約者氏名・契約番号・台数)を整理しておく
- 乗り換え(MNP)予約番号は乗り換え予定日の2週間前には取得しておく
- 代理人が手続きする場合は委任状と本人確認書類をセットで準備
- 新しいキャリアの契約書類も事前に準備して、予約番号取得後すぐ手続きできるようにする
- 複数回線の場合は番号リストをExcelなどで整理しておく
法人携帯乗り換え(MNP)に関するよくある質問(FAQ)
- ●MNP予約番号の発行には料金がかかりますか?
- 〇基本的に無料です。ただし、乗り換え前のキャリアの契約状況によっては解約金や違約金が発生する場合があります。
- ●複数回線を一括でMNPできますか?
- 〇可能ですが、回線数が多いほど手続きに時間がかかるため、代理店や法人専用担当を通すとスムーズです。
- ●法人契約のMNPは代理人でもできますか?
- 〇できますが、委任状と代理人の本人確認書類が必要です。
- ●予約番号の有効期限が切れたらどうなりますか?
- 〇予約番号は無効となり、再度旧キャリアから新しい予約番号を発行してもらう必要があります。
乗り換え(MNP)する際の 必要書類・手続きのまとめ
法人携帯の乗り換え(MNP)は、「新規契約に必要な書類」 +「乗り換え(MNP)予約番号」が必須です。
ただし、個人契約のようにすぐ予約番号を発行できるわけではなく、法人窓口での手続きや発行に1~3営業日かかるケースが多いので注意が必要です。
また、予約番号の有効期限は15日間しかないため、乗り換え予定日から逆算して余裕を持って取得することが重要です。
複数回線をまとめて乗り換え(MNP)する場合は、法人携帯専門の代理店に依頼すると、書類準備やスケジュール管理を任せられるのでスムーズです。
番号そのままで乗り換えれば、名刺や顧客への周知も不要でスムーズにキャリア変更できます。
コスト削減や通信品質の向上を考えている企業は、ぜひ計画的に乗り換え(MNP)を活用してみてください。
乗り換え先の契約必要書類については「法人携帯の新規契約、準備はこれで完璧!キャリア別必要書類から失敗談まで網羅」をご覧ください。
現在契約中キャリアの解約手続きについては「法人携帯の解約完全ガイド」をご覧ください。
